私のともだち


9月24日(火)

講義中の友達を観察しました。
彼女には聴覚障害があり、両耳に補聴器をつけて生活しています。

会話をする際には、補聴器によって聞こえる音と
相手の口の動きを頼りにします。

受講する際には、補聴器と繋がるマイクを使用し音を聞き取り、先生の口の動きが分からなければ内容が理解できないので、いつも前方の席に座ります。

これが、彼女の日常です。

そんな彼女が、ちょっと休憩したいな。という気分の時の受講の様子を観察しました。


9月24日(火)4限 中小企業経営論

前期に同じ教授の中小企業論を受講していたこともあり、講義形式に慣れているためにこの講義はリラックスして受けれるとの事でした。

私たちは、珍しく後方の席に座りました。
この時間はマイクは繋がず、口の動きも気にせずに
教科書と板書のみで彼女は講義を受けました。









板書して、教科書を読んで、スマホをチェックして、スケジュール確認して。

いつもの、私の日常と同じです。普通のことです。


それが、彼女にとっては非日常でオフタイムになる。

今日初めて気が付きました。


彼女の日常を見て、それが彼女の日常であることに
違和感を感じていなかったし、
それを感じさせない彼女の明るい振る舞いに、
とてもパワーを感じました。


きっとまだまだ私には見えていない
彼女が抱えるものがあるのではないかと思い、
普段の生活で困ることを聞いてみると、快く答えてくれました。


・字幕のない映画は見れない
(字幕付き上映期間が短い)
・字幕機能のないレンタルDVDが見れない
(見たくても諦めるしかない)
・生放送が見れない
(字幕がある場合も、速度やタイミングがずれて
理解ができない)
・ラジオが聞けない

・カーナビの音が聞こえない

・受付でアナウンスで呼ばれても気づけない

・電車のアナウンスが聞こえない

・グループでの会話が難しい
(一度に多数の口の動きを見ることができない)


「すぐに思いつくのはこれくらいかな?」と、
1分も経たないうちにたくさん教えてくれました。



今回、行動観察をしてみて

ひとつの商品や物事に埋め込めるサービスって本当にちっぽけで、価値創造しようとすると、
「誰のため」とか「誰のため」とかすごく幅が狭くなるなとおもいました。


商品開発の過程で
限定したり、選定したりする上で、
利用したくてもできない人たちはどのような位置に置かれているんでしょう。。。?